インタビュー
空野青空【インタビュー】ザクに乗った"単独戦闘型アイドル"が語る、ガンダムと生き方の話「やっぱりアイドルという型でやっていきたい」
2026.04.18 12:00
空野青空
“エヴァ初号機に乗りたい”という純粋な憧れが、気づけばザク愛へと変わっていた——。アイドル活動13年目を迎える空野青空は、筋金入りのジオニストであり、自らを"単独戦闘型アイドル"と称する異色の表現者だ。グループの分裂、宙ぶらりんの日々、そしてソロへの再起。その孤独な戦いを支えたのは、ガンダムが描く“それでも人はわかり合える”という希望だった。4月29日(水・祝)開催の<BEEEEMナイト vol.3>を前に、ガンダムへの愛、DJへの情熱、そして“楽しくないならアイドルをやる必要はない”という信念まで、空野青空のすべてを語り尽くしたインタビューをお届けする。
 
インタビュー&文:ポラリスプロ
 
 

好きなことが仕事につながることってすごく素敵だな


ーー4月29日(水・祝)開催の<BEEEEMナイト vol.3>では、機動戦士ガンダム(以下、ガンダム)の話をされるそうですが、そもそもガンダムを好きになったきっかけは?
 
空野青空(以下、空野) “ガンダム好きな人は『エヴァンゲリオン』が好きじゃない、『エヴァ』好きな人はガンダムが好きじゃない”みたいな話を最近ネットで見かけて……。私がメカ系というか、ロボットが出てきて戦う作品に初めて触れたのは『エヴァ』だったんです。最初は全然ガンダムに興味がなかったんですけど、そういうアニメを観ていくうちに、戦い系のアニメも面白いなって思うようになってきて。10代の頃から大佐(マネージャー)が送迎をしてくれていたんですが、その車の中で“私、『エヴァ』の初号機に乗りたい!”ってよく言ってたんです(笑)。そうしたら“ガンダムなら乗せてあげられるよ”って言われて……乗ってみたいじゃないですか。それで連れて行かれたのがゲームセンターで、コックピット型の筐体に乗る『機動戦士ガンダム 戦場の絆』というゲーム。それが私のガンダムとの最初の出会いです。ただ、“ガンダムに乗せてあげる”と言われたのに、ゲームの中ではガンダムをめっちゃ切り刻んでいて(笑)。乗っていたのはガンダムじゃなくてザクだったんです。最初に触れたのがジオン側のモビルスーツだったので、気づいたらジオン派になっていて、“ザクって可愛いな”と、そのビジュアルに“萌えだな”って(笑)。結果、ゲームから入ったので、物語は何も知らないまま始まりましたね。
 
ーーその後、アニメも観るように?
 
空野 そうなんです。当時、衛星放送で『機動戦士ガンダムUC』や『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』がちょうど再放送していて。“ガンダムのゲームもやってるし、観てみるか”という感じで観てみたら、めちゃくちゃ面白くて。“ガンダムって難しい話で、登場人物も複雑で覚えきれないかも”って女の子目線では思ってたんですけど、全然そんなことなくて、気づいたら一気にガンダムシリーズを観まくっていました。
 
ーーガンダムファンになってから何年くらいですか?
 
空野 10年以上は経っている気がします。2013年7月にアイドルになって、その1年後くらいに本格的にハマり始めた感じなので。
 
ーー多感な時期だったと思いますが、ガンダムが自分の考えや生き方に影響を与えたと感じることはありますか?
 
空野 ありますね。最初はご当地アイドルをやっていて、グループの二期生だったんですが、グループが分裂するということがあって……。アイドル活動って大変だし、つらいことも多くて。そもそも“アニメソングを歌いたい!”という気持ちでアイドルの世界に踏み込んでいたので、“アイドルをやる意味があるのかな”という気持ちになってしまって。結局グループも辞めて、宙ぶらりんの状態になった時期に、ガンダムをとにかく“摂取”していたんです(笑)。メンタルがすごく落ち込んでいる時に、心をえぐらるというか、“どうしてこうなっちゃうんだ”と叫びたくなるシーンに心を揺さぶられながら、それでも主人公が乗り越えていく強い姿、そして最終的に人と人がわかり合って物語が終わる瞬間を見て。“私はまだ10数年しか生きていないし、もっと人を信じて、自分が楽しいと思えることをやっていけるんじゃないか”という希望をガンダムからもらって、なんとか立ち直れた気がします。
 
ーーそれが"単独戦闘型アイドル"というコンセプトにつながっている?
 
空野 そうなんです。宙ぶらりんの時期にガンダムを摂取しすぎた反動で、ソロで活動開始する頃には完全にジオンの残党みたいになっていて(笑)。筋金入りのジオニストとして、“ガンダムの戦いの要素をアイドルシーンで面白く活かせたら”と思ったんです。好きなことが仕事につながることってすごく素敵だな、と感じていたので、そのコンセプトで始めました。
 
ーー今は1人で活動されていますが、楽しさや大変さはどんなところにありますか?
 
空野 ライブの楽しさはかけがえのないもので、生きている感じがすごくするんですよね。これまで事務所にいた頃は、用意していただいた舞台の上で自分のベストを出すという活動でしたが、そのフェーズは卒業して、今は自分でイベントを作り、自分好みにカスタマイズした舞台……戦場を広げていくフェーズかなと思っています。ソロになってから、フェスやトークイベントを自分で企画するようになって、それがやりがいでもあり、大変さでもあります。フライヤーやグッズのデザイン、ウェブ周りの更新も全部自分でやるので、やっぱり時間が足りない。でも、気持ちの面では大変と感じることもあるけれど、9割9分は楽しさの方が勝ちます。飽きない仕事だなって。一生ゴールがないんだろうなと思いながらやっています。
 
空野青空
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