
俊龍、高柳明音
素直な気持ちでいることを意識しました(俊龍)
ーー「星、流れる夜に君を想う」は、どのようなイメージで作られたのでしょうか?
高柳 15周年を記念して作る曲というのもあったので、最初はファンのみなさんへの感謝をテーマにしようと思っていたのですが、ちょうどそのタイミングで愛娘のように大切にしていたペットの鳥ちゃんがお空に行ってしまって。その子は仕事を始める前から一緒にいてくれていた子で、つらいことがあった時も支えてくれた存在だったので、ファンのみなさんにも通づる部分があるなと。1番は自分の想いをしっかり書いて、あの子に届けばいいなっていう気持ちでした。そして目の前にいるファンのみなさんには、ありがとうの気持ちを届けたいと思っていました。この曲は先に歌詞ができましたね。
ーー送られてきた歌詞を見て、どのような印象を受けましたか?
俊龍 もちろん元気いっぱいという感じではないし、かといって寂しすぎないというか、最後は静かに上を向いているという印象を受けました。この曲の新しい試みというと、Bメロ的なものがあまりなくて、Aメロを長めにしてそのままサビに繋がるという点。Aメロでたくさん言葉を語りかけるようにして、サビでは自分の気持ちを歌うみたいな感じで……。
俊龍 難しかったね。自分は普通の作曲家よりも、詞先がちょっと多いとは思うけど、自分が考えたメロディの音数と歌詞の言葉の数が合わなかったらどうしようっていう不安はあります。いざ作り始めたら“楽しいな”“いい曲作ろう”ってなるけどね。歌詞を書いた人に全部寄り添うことはできないかもしれないけど、できるだけ意図しているものに近づけたいし、行けたかなと思います。
高柳 亡くなってしまった子(愛鳥)のことをSNSで発表していたわけではなかったので、何らかの形で伝えなきゃいけないと思った時に、この曲の歌詞を書くことになって……どこにもぶつけられない気持ちを書かせてもらえたことは、私の中でも大きくて、自分の気持ちが整理できました。やっぱり初めて歌った時は泣いてしまったけど、亡くなってから2年が経った今でもこの曲を歌い続けることで、あの子のことを忘れないでいられるし、想いもずっと持っていられるので、曲にしていただけて良かったと思います。ちなみに、この曲の歌詞を作る上で宿題があったんです。
高柳 サビの流れを良くするために、7文字の歌詞を考えてほしいと言われて。レコーディング当日まですごく悩んでいました。
俊龍 サビ前に《また会おうね また会えるかな また会えるよね》という、似ている言葉だけど意味合いがまったく違う歌詞が登場するんです。この歌詞をどういう風に表現しようかなって思った時に、できるだけ流れを良くするために7文字付け加えてほしいとお願いしました。
高柳 そういう流れだったんですね。この部分はめちゃくちゃ悩みました。ギリギリまで“どうしたらいいんだろう?”と思っていました。
俊龍 レコーディングも、けっこう試行錯誤しながらやったよね。この7文字を決めるのに40分くらいかかった気がする。レコーディングブースの外でいっぱい話し合って。
高柳 言葉をいくつか書き出していたんですけど、あまりしっくり来なくて……。
俊龍 “しっくり来てから歌い始めようか?”みたいな感じでした。サビの始めの《milky way》っていう言葉も、メロディはシンプルだけどこの曲の顔になる部分だから、素直な気持ちでいることは意識していました。
高柳 (愛鳥が)亡くなったのも七夕だったんです。ただ、日本語で“天の川”っていうと少し違うから《milky way》っていうおしゃれな言葉にしてもらいました。
ーーこの曲には高柳さんの感情がすごく詰まっているんですね。
高柳 そうですね。2番の頭に《Rainy Day》っていう言葉が入っていて、亡くなった日は立ち会えなかったので、その日の天気はわからないんですが、後日お別れした日が雨だったんです。でも、お別れの会が終わったあとに雨が止んで。私、昔から自分が携わるイベントは、絶対晴れるんです。だから《また会える日は私が晴れにするからね》っていう歌詞は、グッと来るものがあります。