令和トランスアイドル・Ma’Scar’Pieceが、8月7日(金)から9日(日)にカナダ・アルバータ州・エドモントンにて開催された、カナダ西部最大規模のアニメイベント<Animethon 2026>に出演した。本記事では、イベント2日目のオフィシャルレポートをお届けする。
バンダイナムコエンターテインメントが贈る音楽原作キャラクタープロジェクト『電音部』。その「シモキタザワエリア」のユニットとして結成された令和トランスアイドル・Ma’Scar’Pieceは、2次元ではキャラクターを演じ、3次元では生身のアイドルとして活動する『電音部』ならではのスタイルを貫きながら、トランスを軸とした楽曲と共にアイドルシーンとクラブミュージックをシームレスに繋いできた。歌、ダンス、DJを通して活動の幅を広げている彼女たちの魅力が、今海外にも届き始めている。
8月7日(金)から9日(日)にわたって開催された、カナダ西部最大規模のアニメイベント<Animethon 2026>に、Ma’Scar’Pieceは初出演を果たした。アジア以外の国での初めての公演でありながら、ライブパフォーマンスには約1,700名が集う大熱狂。特典会も盛況し、 深夜のDJパフォーマンスにおいても、23:15スタートを感じさせないほどの大盛り上がりとなった。彼女たちの音楽がカナダでも通用することを示して見せたのだ。本稿ではDAY2に行われたLive PerformanceとDJパフォーマンスの様子をお届けする。
Ma’Scar’Pieceが登場する公式ストーリーコミック『おとばこみっくす』を用いたオープニング映像から、ショータイムは幕開けだ。劇中の対戦相手として“カナダ エドモントン”とコールされると、場内には賑やかな歓声が沸き上がった。ステージを一心に見つめ、彼女たちの登場を待つ観客の様子からも、現地での期待値の高さが伝わってくる。いまかいまかという空気が漂う中、5人は晴れやかに“We are Ma’Scar’Piece!”と宣言すると、「overture」に導かるようにしてステージへ姿を現した。
大森莉緒の深いブレスを合図に、自分たちの音で世界を塗り替える決意が宿された「Showtime Ignition」へ。丁寧かつ力強く言葉を紡ぎながら、客席の隅々まで“この音でフロアを支配する”と鮮やかな意志を刻み付けていく。その佇まいは堂々としていて、海外のライブだとは思えないほどだ。オーディエンスも彼女たちの沸々とした熱意にほだされたのか、エモーショナルにサイリウムが揺れ、コールが鳴り響いた。
1曲目を終えた時点で、すでに会場の熱気は最高潮。「爆裂タウマゼイン」にバトンを渡し、一段とパワフルにアクセルを踏みこんでいく。山本愛梨がクールな視線で惹きつければ、咲間なぎは伸びやかに歌声を解き放つ。1人ずつ入れ替わりながらモーションで魅せる場面では、それぞれが細かなニュアンスに個性を宿し、しっかりとオーディエンスの視線を奪っていった。燃え上がる情熱を描いた「BON BON FIRE」でこだまする“ふっふー!”の合いの手は、<Animethon 2026>でも健在だ。慣れ親しんだ掛け声は、日本から離れたカナダの地でもMa’Scar’Pieceが受け入れられていることを謳っていた。
最初のMCタイムでは、好きなアニメについて触れながら、1人ずつ自己紹介。そのまま流れに乗ると“次はキャラクター紹介ソングです。名前を呼ぶところではコールしてね”と呼びかけ、客席をスマートに巻きこんでいく。誘われたのは、自己紹介キャラソングである「Ma’Scar’Piece」だ。1人ひとりにたっぷりと割り当てられたソロパートは、歌詞だけでなくフレージングやアプローチでも、各々のアイデンティティを映し出す。メンバーの名前を呼ぶレスポンスも活き活きと響き渡り、アーティストとファンが団結して作られていくライブならではのムードが醸造されていった。
ターンで翻るスカートにアイドルらしい煌めきが香る「Hallucination」、メリハリのあるダンスブレイクで魅了する「Into a trance」と、彼女たちの勢いは止まらない。とはいえ、全身全霊のステージングでカリスマ性を放ちながらも、人懐っこさも兼ね備えているのがMa’Scar’Piece。折り返しのMCでは、“何かオススメの食べ物ある?”と呼びかけて、客席とコミュニケーションを取る一幕もあった。『電音部』のキャラクターを演じながら、ふとした瞬間にはメンバー自身の素顔も覗かせる。キャラクターと本人、どちらの持ち味を楽しめることも多くの人が虜になる理由の1つなのだろう。
ラストスパートを前に、Ma’Scar’Pieceの楽曲をメドレー形式で組み上げたDJタイムへ突入。多々良ゆらと甘崎結依梨がDJブースに立ち、ノリのいいビートを次々とドロップしていく。どの曲が流れても熱量を落とさないファンの姿は、Ma’Scar’Pieceの楽曲が深く浸透していることを物語る。音楽に身を委ね、歌声に聴き入り、大きなコールを送り、ともに踊る。観客の1人ひとりが自由に音と戯れる光景は、DJタイムそのものが1つのショーとして確立していることを証明していた。
流れるように「OTAKEBI」へ繋ぎ、大団円に向かってさらなる追い込みをかけていく。鮮烈なシンセサウンドに乗る歌声は、どこか荒々しくもあり、可愛さだけではない攻めの姿勢が垣間見えた。「圧倒的アイドルの極み」ではサイリウムやタオルがクルクルと宙を舞い、「ゼロ・グラビティ」ではあえて無機質な表現で観客の心を掌握。多彩な切り口でトランスを昇華し、一瞬だって飽きる隙を与えない。楽曲ごとに異なる表情を打ち出しながら、会場全体のボルテージを極限まで引き上げていった。
ラストソングには、Ma’Scar’Pieceが目指す道を歌った「ALASKA」を投下。2025年の8月8日に結成1周年を記念して誕生したナンバーにより、傷跡すらも成長のバネとして進んでいく覚悟をカナダの地に刻み付ける。《AH-AH-AH ALASKA…》と一致団結したシンガロングを紡ぎだし、多幸感あるフィナーレを飾った。
そして、数時間後には、最年少の甘崎を除く4名でDJパフォーマンスライブへ。深夜帯でのステージにも関わらず、色とりどりのペンライトがフロアを埋め尽くす大盛況となった。パフォーマンスの途中で、初の機材トラブルに見舞われてしまうひとコマもあったが、動揺することなく柔軟に対応。機材を直すメンバーとオーディエンスを盛り上げるメンバーに分かれて、スマートにトラブルを乗り越え、最終的には大きな歓声に包まれるハッピーエンドを作り上げたのだった。
アジア以外の国で初となるライブで、ハイテンションなトランスミュージックと共に鮮明な爪痕を残したMa’Scar’Piece。“大丈夫だ! 音楽に国境はない! 我々のビートとダンスはーー必ず通じる!”というオープニングムービーのセリフを体現するように、音楽を通じて現地のオーディエンスと心を通わせてみせた。「シモキタザワエリア」を飛び出し、海外へと活動の場を広げた彼女たちが、これからどのような景色を見せてくれるのか。今後の活動にも期待が高まる。
DJ Time(Ma'Scar'Piece楽曲メドレー)
2周年記念ライブ<Ma’Scar’Piece 2nd Anniversary Live「Fly 2 Zenith」>
日時:2026年8月22日(土)OPEN 14:30/START 15:30
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