
山田せいあ(Toi Toi Toi)
お茶の間に愛される存在になりたい
――活動を始めた当初と今で、アイドルという仕事に対する向き合い方は変わりましたか?
山田 私は人の感情が全部自分の中に入ってきてしまうんです。“この子今、嫌な気分なのかな?”みたいに考えすぎてしまうことが多くて。たとえ言ってあげた方が良いことでも、言われた子は傷つくのではないかと考えてしまって、すごく疲れてしまいます。人といることが嫌いなわけではないのですが、自分がほかの人の感情をわかりすぎて疲れてしまうので、最初から1人が良いと思ってしまう。ですが、アイドル活動を通して協調性が備わってきました!
――自分が疲れてしまうことも自覚している中で、協調性を大事にすることは難しくないですか?
山田 難しいです。本当に歳を重ねてみなければわからなかったことなのですが、最近はさじ加減がわかってきたというか、あえて踏み込まないようにしている部分もあって。怒っている人がいても、“怒っているな、可愛いな”と思えるようになりました。
――許容できる範囲が増えたということですね。逆に変わっていない部分もありますか?
山田 気にする性格は変わっていないですね。何か選択肢を迫られた時に、すべて譲ってしまうんです。ですので、損をする人生だとは思っています。芸能界は、少しズル賢いくらいの精神を持っていないとやっていけないので、自分は違うなと思います。
――長くアイドルを続けてこられた山田さんですが、アイドルを始めたての自分に今声をかけるなら、何と言ってあげたいですか?
山田 すごく難しい質問ですね(笑)。たくさん言ってあげたいことはありますが、人は本当にやってみないとわからないことがたくさんあります。チャレンジしてみて、失敗しないと気がつけないことがいろいろとあるので、その失敗を怖がって後悔するよりも何度も失敗して、人よりも経験を積んで、強くなってほしいと伝えたいです。
――今になって“アイドルにとってすごく大切だ”と感じることはありますか?
山田 アイドルはやっぱり応援してくれる人がいるから、活動ができています。それがすべてです。本当に綺麗事ではなくて、ファンの方がいなければ何も成り立たないので、そこは忘れてはいけないと思います。
山田 今までのアイドル活動を通して、そのグループごとのコンセプトに沿って活動をしていたので、正直、着飾っていたり、自分らしくないキャラだった時もあります。それ自体は間違いではないけれど、自分の中では正解ではなかったと思っています。ありのままを好きになってくれるファンの方がいることが、1番幸せで楽しいと思えるので、無理をしてキャラを作らなければと思わないようにしています。
山田 素を出している時もあるのですが、やっぱり先ほどお話ししたような気を遣ってしまう性格もあるので、相手がこういう自分を求めていると感じたら、それを提供します! 求められていることは与えたいと思ってしまうので、そこが本当の自分かと言われたら難しいですが、それをしている自分も自分の一部だから……少し難しいですね(笑)。
――いろいろな山田さんがいるけど、そのすべてを含めて山田さんだということですね。
――アイドルは、若さが1つの価値として認められていると思います。
――そんな中、逆に年齢を重ねて強くなったと感じる部分はありますか?
山田 やはり若い子にはない経験値です。私はこれまでいろいろな経験をしてきたので、引き出しがたくさんあると自分では思っています。たとえ失敗が起きたとしても、それに対する選択肢がいっぱいあるので、そこは若い子には負けないです! でも、若いって本当に素晴らしいというか、美しいというか。みなさん普通は、若くて可愛くて、ピチピチしたアイドルが好きだと思うので、私は少し新しいアイドルとして受け入れてもらっているのかなと。同じ世代の方にも、夢や希望を持ってもらえる存在なのかなと思います。若い子よりもいろいろとみなさんを包み込めます!
――今だから思う、山田さんの最大の魅力は何でしょう?
山田 最大の魅力!? 歌って踊っているところが1番好きと言ってもらえるので、ライブですかね。SNSでファンでいてくれる人ももちろん嬉しいのですが、ステージに立っている山田は別人格らしく、ライブに来ないと観られない姿があるとのことなので、そこは魅力でありギャップだと思います。そこをぜひ楽しんでもらえたら嬉しいです。
――30歳を迎えた今、ご自身はアイドルシーンの中でどのような立ち位置にいると感じていますか? また、これからどのような存在になっていきたいですか?
山田 “お茶の間に愛される存在”になりたいです。私の家族はみんな、北海道に住んでいるのでライブ活動は届けられません。なので、テレビに出てお茶の間のみなさんに知ってもらうことで、家族に活動を見せることができます。バラエティなども頑張っていきたいです。自分の立ち位置としては、ASOBISYSTEMという事務所はいつも新しい時代を作っていると私は思っています。きゃりーぱみゅぱみゅさんも私が学生時代からのスターで最先端の方だったので、そんな素晴らしい方がいる事務所に入ったからには、私もその使命を果たさなければと思います。そして、30歳で新メンバーとして受け入れてくださったこともASOBISYSTEMの器の大きさを感じるので、私がアイドルの幅をグッと広げて先駆者になっていきたいと思います!

山田せいあ(Toi Toi Toi)
■ライブ情報
<Toi Toi Toi無銭単独公演>
日時:2026年9月26日(土)OPEN 17:45/START 18:30
会場:東京都 飛行船シアター