レポート
【CiON’s Love Call 2026ライブレポート】CiON×ファントムシータ、ラブコールが実らせた劇的な共鳴
2026.10.15 12:00
<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
CiONが共演したいアーティストに“ラブコール”を送り、ライブを実現する<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>。10月9日(金)に東京・代官山UNITで開催された公演には、ゲストにファントムシータを迎え、オープニングアクトとしてFinallyも出演した。シアトリカルな世界を描くファントムシータと、ボーカル、管楽器、キーボードが生み出す熱量で魅せるCiON。本記事では、異なる個性を持つ2組がそれぞれのステージを届け、終盤にはコラボレーションも実現した一夜の模様をお届けする。
 
取材&文:竹内伸一
撮影:河邉有実莉
 
 

■Finally
コールとスクワットで、客席を“準備万端”に

 
Finally<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
“みなさん、こんばんは~!”と元気よく声を上げてステージに登場したFinally。前回の<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>と同様に、オープニングアクトならぬ“準備体操Act”として、イベントを盛り上げる役割を担った。

というわけで、トラックが流れ出すと“まずは喉の運動から!”とコール&レスポンスを開始。男女別、さらにファントムシータとCiONそれぞれのファンに分けて、観客にしっかりと“声出し”をさせて、そのまま「アゲアゲええじゃないか!!!」へとなだれ込み。観客を焚きつけるようなアッパーなボーカルと躍動感あふれるダンスで会場を沸かすと、「うちらやっぱ最強じゃん?」へ。まずはヒザを蹴り上げるような振り付けをくり出すと、観客もつられるように踊り出す……しかしながら、チケット完売となった満員のフロアは、少々踊りにくそうだ。
 
さて、恒例のスクワットの時間に。今回もそれぞれのグループのファンをステージに上げて、さらにステージ袖にいたCiONの佳子も強引に引っ張り出してスクワットをくり返す。登場から10分足らずで異様なまでの熱狂を生み出したFinallyは、最後に迫力のあるパフォーマンスでもしっかり魅せて“準備体操Act”を務め上げた。
Finally<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
 
 
【セットリスト】
M1. アゲアゲええじゃないか!!!
M2. うちらやっぱ最強じゃん?
 

■ファントムシータ
狂気と可愛らしさを行き来し、観客を物語へ引き込む

 
ファントムシータ<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
先攻のファントムシータは、ホラー映画を思わせる叫び声も盛り込んだSEで登場した瞬間から、劇的で唯一無二の世界観をたっぷりと示した。
 
切れ味鋭くも華麗なダンス、場面ごとに変幻する表現力に富んだボーカル、そして何かが宿ったかのような表情を垣間見せる……1曲目の「ホラークイーン」からその魅力は全開。「すき、きらい」では演劇的な台詞のやりとりも交えつつ、激しく歌い踊る。最後は狂気すら感じさせる叫び声を上げて観客を圧倒した。
 
ハイライトは中盤で披露した「にんじょひめのうた」だろうか。キュートな笑顔を振りまき、可愛らしく歌い踊るも、その表情は次第に何やら不穏なものへと変わっていき、百花が“殺しちゃいなよ”と笑顔で叫んだのをきっかけに、狂気を帯びた展開に。4人は鬼気迫る雰囲気で歌い踊り、最後は3人が舞台に倒れ込む中、もなが高らかに歌い上げた……かと思うと、糸が切れたように座り込んでエンディングとなった。4人のシアトリカルなパフォーマンスは、まるでホラー映画を観ているようだった。
百花<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
もな<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
 
観客はそんな見応えのある彼女たちのパフォーマンスを、固唾をのんで見守るといった雰囲気。もちろん場面によっては声を上げ(曲が終わるたびに大歓声が上がっていた)、ペンライトを振っていたが、4人がくり広げる物語に没入しているようだ……などと考えていると、ラストの「ゾクゾク」では、フックとなるパートで大合唱が巻き起こり、会場に一体感を生みながらステージを締めくくった。。
 
美雨<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
凛花<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
 
何かが憑依したような圧倒的なパフォーマンス力をもって終始一貫して自分たちの世界観を表現したステージは、本当に見応えのあるものだった。その一方、MCでは“素”の4人が垣間見えたのも印象的。もなが“私、衣装ちぎった……”と、衣装の一部が取れてしまったことを報告すると、それを拾い上げた美雨が“取ったぞ!”と叫び、凛花が“マイクのセロハンテープがベタベタして、気になるから取った”と発言すると、会場から“可愛い!!”の声が上がる。すぐさま美雨が“可愛いってなんだよ(笑)”とツッコミを入れて再び会場の爆笑を誘う。鬼気迫るパフォーマンスとは真逆の穏やかな雰囲気を醸し、そのギャップでも十二分に魅せたライブだった。
 
ファントムシータ<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
【セットリスト】
M1. ホラークイーン
M2. すき、きらい
M3. おともだち
M4. botばっか
M5. もーいーかい?
M6. にんぎょひめのうた
M7. 乙女心中
M8. 薔薇色の月
M9. ゾクゾク
 

■CiON
妖艶さ、熱量、遊び心で魅せる5人のステージ

 
CiON<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
唯一無二の世界観を持つという意味では、CiONも負けてはいない。2人のボーカリストと2つの管楽器、そしてキーボードという編成を駆使しながら、この日もエネルギーのほとばしるライブをくり広げた。
 
冒頭の「Bet on me」ではファンキーなサウンドを奏でつつ、ボーカルの栞音と愛佳が絡み合うように妖艶な雰囲気を醸すと、佳子と聖奈がそれぞれサックスとユーフォニアムを振り回して迫力のあるシーンを作り出す。さらに4人でステップを揃えて魅せた。一方、ステージ中央に立つ杏実は、しなやかな手つきでキーボードを演奏しながら、フロアに視線を送り、観客を扇動していった。
 
栞音<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
愛佳<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
佳子<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
 
以降も名場面が続々。サビの振り付けをレクチャーして始まった「しましょ」では、会場一体となって踊りまくり、バラードの「渇望」ではボーカルの2人が感情を込めたすさまじい絶唱を披露。思わず息を呑むほどの迫力で、彼女たちの歌の素晴らしさを存分に示した。「シンデレラ」では佳子と聖奈が分厚いサウンドを吹き鳴らし、それに煽られるように栞音と愛佳が荒々しく歌い、会場の熱を高めていく。「MAHORAMA」では愛佳が束ねていた髪を振りほどき、栞音が上着を脱ぎすてて“大暴れ”。セクシーかつワイルドなパフォーマンスをくり広げた。「THIS IS ME!!!!!」では杏実がアコーディオンに持ち出し、レトロなサウンドを響かせ、“楽しく終わりましょう!”と始まった「サマラブイリュージョン2024」は、笑顔で弾むようにパフォーマンス。途中、愛佳が“好きな人はファントムシータ Finallyも大好き!”と歌詞を変えて歌うと大きな歓声が湧き上がった。
 
聖奈<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
杏実<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
CiON<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
2度目のツーマンということで、最後はCiONとファントムシータのコラボレートも実現。ファントムシータの「薔薇色の月」を9人でパフォーマンス。ここではファントムシータの4人もCiONの面々と並んで、決められた振り付けなしで歌い上げる。笑顔でリズムを取りながらステージを楽しむ姿は、ほかでは観られない貴重なシーンとなった。また、ファントムシータの独特な楽曲を歌いこなす愛佳と栞音の歌唱に加え、サウンドへ彩りと迫力を与えた楽器隊3人の演奏も見事だった。
 
 
CiON、ファントムシータ<CiON’s Love Call 2026 supported by BEEEEM>
 
強い個性を持つ2組が、それぞれの表現を存分に示したステージ。そして最後に実現した、9人による鮮やかな共演。互いの魅力を引き立て合い、この日、この組み合わせだからこそ生まれる光景を残して、一夜は幕を閉じた。
 
【セットリスト】
SE
M1. Bet on me
M2. しましょ
M3. 疑事無功
M4. 渇望
M5. Addiction
M6. シンデレラ
M7. MAHORAMA
M8. Shout of Joy
M9. THIS IS ME!!!!!
M10. サマラブイリュージョン2024
M11. 薔薇色の月(ファントムシータとのコラボレーション)